【DOG】歯のダメージについて
今回はデンタルケアから話がそれて、歯のダメージについてです。
犬はガジガジ噛むイメージがありますよね。特に子犬のころは歯が生え代わってかゆくて噛むので、小さいころから犬は物を噛む生き物だ、という感じです。
さて、犬が大人になって、歯が折れてしまうことがありますが、今回はこの”歯が折れる(破折と言います)ことについて、ちょっと注意が必要なので、まとめてみました。
人の永久歯が傷つく割合いは、歯科医院受診件数の1.5~2.8%とされていますが、飼い犬では27%で破折が見られるというかなりの高頻度であることに驚きます。※1
その破折が起こる原因としては約半数が不明なのですが、49%が何かを噛んで歯を折ってしまっています。
ということで、何かを噛ませるときは、飼い主さんがきちんと様子を見ながら上げることが大切ですね。さてその49%の子たちが何が原因で歯が折れてしまったのかとあるデータをご紹介しますね。※2
ご覧いただいたらお分かりの通り、ほとんどが、愛犬のためにと思って飼主さんが噛むために与えているものばかりですよね。ひづめから始まり、ガムまで75%以上です。。
これは注意が必要ですね。
最後に、破折しやすい犬種というのもわかっていますのでその情報もシェアしますね。
ボーダーコリー
ウェルシュコーギ―
ボストンテリア
ラブラドールレトリーバー
ジャックラッセルテリア
これらの犬種が破折しやすいということで有意差*がありました。逆にチワワ、ヨークシャーなど小型犬では優意に少ない傾向にありました。
*有意差:統計学的にデータの差が誤差ではなく、意味のある差のこと
デンタルケアにいいと思って、硬い物を噛ませてあげたのに、歯が折れてしまっては元も子もありません・・・ぜひ年齢やその子の噛む力なども見ながら注意して与えてあげてくださいね。
※1 Colin E H.,Peter P.E.(松原哲舟監修):小動物の歯科学,4-7,36-39,150,LLL,Seminar,1995
※2 高橋香:歯が折れてしまいました!さあどうしよう:犬と猫の破折歯の疫学的特徴,動物臨床医学,22,84-87,2013
0コメント