アメリカペット業界の驚くべきの今
ペット後進国と言われて久しい日本の市場を見ていても進歩がなく、私はアメリカのペット業界を定点観測をしています。
ご存じない方も多いと思いますが、日本とアメリカではペット用品の小売店における様相があまりにも違うのでその1つを紹介したいと思います。
トップの写真は「PETS MART」(ペッツマート)です。ペッツマートはアメリカ最大級のペット用品店で、1500店舗以上もあり、例えると、コンビニエンスストア「ローソン」の東京都内の店舗数と近しいです。(2018年4月現在1588店舗 ローソンホームページより)
店内は、犬、猫、鳥、うさぎとペット全般を扱っており、アメリカらしく広大な店舗の広さで、品目数も日本の大型店舗と比べても比になりません。
また、アメリカのペット用品店の日本との大きな違いの1つは生体販売を行っていないことです。これは同じく最大級の「PETCO」も同様です。
こちらは別の店舗のペッツマートの写真の外観です。
ペッツマートは基本的にダブルもしくはトリプルロゴの表記です。その一つを拡大してみます。
このロゴは「Banfield」(バンフィールド)という動物病院のロゴです。このBanfieldは、動物病院の企業でチェーン展開しています。大規模な動物病院です。
さて、このBanfieldがこのほど買収されました。親会社はどこだと思いますか?
ヒントはこれです。
おそらく日本の皆さんにはなじみ深いであろうロゴだけを集めましたが、これはアメリカのMARSという会社が所有している会社・ブランドです。ここにあるブランドはほんの一部です。
もっとわかりやすくいうと、チョコレートのM&Msの会社です。
これだけの多くのペットフードをかかえる会社が動物病院を買収しました。
繰り返しですが、この動物病院はアメリカ最大手のペットショップに入っています。
ここからは推測ですが、おそらく、動物病院のスタッフは、同じ店舗で買える自分の会社の製品を薦めるのではないでしょうか。
というより、他社より製品知識もあるでしょうから薦めやすいですよね。薦められたら便利だし、心理学的にいう【ハロー効果】(医師などの見た目の権威に影響されやすい)が働くので、いいか悪いか関係なく、その時のその子のその症状に、その子の体質に合っているかはわかりませんが購入しますよね。
もちろん、専門家が合うと思って薦めてくれているはずですし、いい製品ばかりではありますので問題はないのですが。
日本では想像もつかない展開です。例えようがないのですが、無理矢理例えると、
大手スーパーに入っている大手こども病院のチェーンが、ベビーフードを作る食品メーカーに買収される、みたいな感じでしょうか。
ちょっとずつ違いますが、食品メーカーの傘下の小児科病院となると、どのようなものを薦められるかは想像つきますよね。
そんなことがM&Aが活発なアメリカではおきていているのです。
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